たちばな し

休職と復職にかかる記録残しです。ビジネス論も少しあるよ。

Pre-times1

 前職…って、いまだと前前職になるのか。その頃は派遣で仕事をしていた。先輩に当たる人が俺の派遣後数ヶ月して正社員成りした。正社員になって職歴ロンダを目論んでいた自分としては、同等の知識と技術をつければ希望が持てると思い前職ではアメーバが偽足を伸ばすように本来の業務から少しずつより高度で広範囲の業務にも手を出していた。

 部署は2チームからなっていた。汎用の商材を扱うチームとやや特殊性の高い商材を扱うチーム。私は汎用の商材の方にいた。特殊性の高い方のチームは出る数の少なさから人員も最低限だった。汎用のこっちも最低限ではあったが数がそれなりにあったので人はこっちのチームのほうが多かった。

 上記の事情から、特殊チームの方は1人休むだけでその割合が大きい。すると、特殊チームのほうがあっぷあっぷしだすのはわかった。本来は全くやる必要はなかったのだけど、既存の資料をちょっと手直しするだけなら慎重にやればできることがわかり、そのツールの使い方などは独学で覚えた。覚えた。この業界では類推が罠への第一歩ということを覚えた。

 2年半ほど勤めて、正社員成りの見込みがありそうかどうかチームリーダーの正社員に尋ねてみたところけんもほろろに「無理だね」という回答だった。「もっと言い方があるのではないか」と思ったが、塞翁が馬とは言ったもので、そのせいで割りとスッパリと「よそへ行こう」という決心がついた。3年に少し満たないくらいの3月末で契約満了ということになった。

 とはいえ転職活動してたわけでもなし、何の目星もなかった。ほどなく「この会社はどう」と紹介されたのが前職の会社。一応競合他社であったがそれまで派遣元だったところからの紹介で条件も悪くはなかった。即決したと思う。職歴にブランクを開けると面倒だという話も聞いていたので、4月の業務開始希望を出して、それも飲んでもらえた。そうして派遣で入ったところでひょんなことから正社員になるのだからめぐり合わせとは全くわかったものではない。希望は持ってみるものだと思った。