たちばな し

休職と復職にかかる記録残しです。ビジネス論も少しあるよ。

メモランダム12

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 人は孤独には耐えられると思ってます。トップとかリーダーとか孤独だっていいますしね。期間限定ですけど孤独はなんとかなると思ってます。ただ、疎外感は短期でもきついです。人間は社会という「自然界」に囲まれて生きる動物です。自然は恵みをもたらし一方で熊とか自然災害とかいう災厄ももたらします。社会もそうです。人間は自然界と、社会という第二の自然界の中に二重に囲まれて生活しています。孤独というのは山に1人だけでいるような状態ですね。雷雨の夏山とか吹雪の冬山とかすぐに命の危険を感じるような状況もあれば、春一人でハイキングしてるときのぼっちのような快適な孤独もあります。一方疎外感というのは四面楚歌です。敵に囲まれている感じです。これはやばいです。疎外感がたまんねえという人はなかなかいるものではないでしょう。

 私が味わったのはその疎外感でした。

 ASV、旧上司、ガキの使い2人、そして全話で登場した新人と、上長。同時にではないですが常時4人以上から疎外感を受けるというのは人の精神を確実に蝕んでいきます。そしてたちが悪いのは害意がないから加害の事実に気づかないことです。自閉症スペクトラムのうちアスペルガー症候群と呼ばれたグループの人が挨拶を軽視して嫌われるというのは割と知られた話かと思いますが、そうです。無視というのは事実上敵意です。

 ああそうだ、Aを嫌ってる理由をまた一つ思い出した。席の配置ですわ。まだ上長着任前でした。久しぶりの登場ですがAKさんが他部署との連携が増える任務につく折、行き来に必要ということで出入り口に近いところの席に移動した経緯がありました。AKさんとの部署内での連携の必要性を理由に私は入口から最も遠い席から引っ越しさせられたんですわ、で、AKさんが「ガキの使いの相手本当にヤダ」と逃げてから、私がその任務についているさなかまた席替えの立案があったんですが、私は「業務上この席が望ましかったはずだよね。だから俺を前の席から動かしたよね。で、それを出入り口から一番遠い席に移すのか?」とやんわりと拒否しましたがまあ「ほんと人の話聞かない」って評判が立つわけで、私の不在中に一番遠い席に再びコンニチワですよ。
 本当に人の足踏んづけることに何の躊躇もねえなこのやろうって思ってました。

 それでも多勢に無勢と言うか、わがまま言ってしょうがない人と思われるのも癪じゃないですか。考えようによってはソロ活動にはいい席です。背後は空席なので来客との会話にもバッチリです。相変わらず独力でインディー・ジョーンズでさえこんなの見つけねえよという社内資料を掘り出し、あるいはどうにか社内のキーマンにノーアポで突撃かまして助けてもらったり、問い合わせ先のインド人の自分勝手さを呪ったりしつつしつつなんとか業務してました。みなさん、この場を借りて衷心より感謝していること表明させてください。

(インド在住インド人とたくさんのやり取りをした経験ですが、インドへのオフショアは彼らへの理解なしにはメチャクチャな結果に終わります。とはいえ、インドに限った話ではないのですが。)

 さて、出入り口から一番遠い席にUターンして一人係長状態で業務していた私に朗報です。ようやく人員の割り振りがありました。これまでは皆具のお客様との迅速なやり取りも要求されるという責任感からろくすっぽ昼休憩も取る気になってませんでした。やったー! これで気兼ねなくAと同じように1時間半の昼食にいけるぞーと思ったら、増員はAと前回初登場の新人君でした。新人君は以降Wにしようね。タイピング疲れるから。
 そして部署内での連携の必要から席替えでーす! 何?俺が動け? あのさあ、いい加減にしてくれない。おれ将棋の歩か何かか? Aの後ろか隣? 勘弁してくれ冗談じゃねえよおれはもうloyaltyもcomraderyもねえんだよそもそもこの部署の一員っていう認識すらねえよという私の不満も握りつぶされ(まあ常識的にそこまでは口に出さないからね。)、抗議も含めてAの隣に移動しました。移動前にいた席だよ! 良かったね俺ちゃん! まじ滅びろ愚民ども。
 しかし、このくらいでは神はソドムを焼きません。まだ続きがあるのです。結局神は私の腸をトロットロのモツ煮にするのでした。7年7ヶ月煮続けたほどのやつね。